いま、私たちが思う事。(東日本大震災の日から1年) 平成24年3月11日

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無我夢中の1年でした。
一瞬のうちに、その時が過ぎ去りました。

すべての物を失い、もう失くす物は無い、もう怖いものも無い。
そこからのスタートでした。

大切な人が居なくなり、その人に恥ずかしくない生き方をせねば、と心に決めました。
その人が一番喜んでくださるのは、美しい吉里吉里の町を取り戻すことだと思いました。

真夏の炎天下、薪割り斧を振上げる力さえ失くしたことが、何度もありました。
「いま俺は、何をやっているんだ?」と、ただ茫然と立ち尽くすこともありました。

そのつど犠牲者の、そしてボランティアの姿が、立ち上がる力と勇気を授けてくださいました。
もう自分の体はどうなってもいいと思いました。

昨年の暮れに、NPO法人吉里吉里国の認証を得ることができました。
焦らず、驕らず、怯まず、初心を忘れずに活動を続けていきます。

質素(貧乏ではなく)で、心豊かに日々を過ごす人たち。
海や山の恵みを、きちんと授かる術を身につけ、そのことに本物の誇りを抱きながら、生きていく人々。

そういう人たちが暮らす美しい大槌町、 そして吉里吉里。
そういう町を、子供・孫の代までかけて創り上げていかねば、と思います。

私たちの命は、助けられた命です。
美しい海、山、町の復活のため、残された人生を捧げます。

津波の日から1年経ったいま、NPO法人吉里吉里国の気持ちです。    

                        合掌



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