お帰りなさい! 薪ボイラー 〈stage-1〉 “ 避難所生活者の護り神 ” 平成26年3月1日
3年前の4月1日、吉里吉里地区避難所に「薪ボイラー」が設置されました。
薪ボイラーで沸かしたお湯は、避難所生活をつづける私たちの体や心を温めてくれました。
左の白いドーム状のテントの中がお風呂です。右の銀色に輝く煙突の下がボイラーです。
〈2011年8月、撮影〉
〈2011年4月、撮影〉
津波で瓦礫と化した、木造住宅の柱・梁などの廃材が薪として復活しました。
薪の炎は、絶望の淵に立たされた私たちに多くのことを教えてくれました。 〈2011年4月、撮影〉
全国・海外から多くのボランティアさんが来てくださいました。
みんなが吉里吉里人になりきって、私たちに起ち上がる勇気や生きる希望を授けてくれました。
そういう人たちや薪ボイラーに、私たちは今も活かされているのだと思います。
〈2011年8月、撮影〉
震災の日から避難所生活が始まり、5ヶ月後の8月12日に最後の避難者が仮設住宅に移りました。
避難所は閉鎖され薪ボイラーはその役目を終えましたが、私たちはこのボイラーを今も保存しています。
〈2011年8月、撮影〉
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吉里吉里地区に「ホワイトベース」という名の宿泊施設がオープンします。
4月オープンに向けての建設工事が進んでおり、薪ボイラーでお湯を沸かす共同浴場もつくられます。
“吉里吉里・薪の湯”の復活です。 (〖ホワイトベース大槌〗のH/Pをご参照ください)
吉里吉里国の樵(きこり)たちは、薪ボイラー設置のための土木工事も自分たちで行います。
薪やボイラーが、そのことを喜んでくれると思うからです。
私たちの汗と、祈りが籠められた薪やボイラーで灯を焚くのです。
それが私たちにできる、お湯に浸かる宿泊者の方々との心の交い合いです。
コンクリート打設作業が終わろうとしています。
この街の、名もなき普通の被災者が築いたこの基礎の上に、あの避難所の薪ボイラーが復活します。
これから、ボイラー本体のメンテナンス作業に取り掛かります。
今月14日が、いよいよホワイトベースへの引っ越しです。
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復活の森プロジェクト ~豊穣の森づくり~
我に鞭打ち、山仕事がつづきます。
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ホワイトベースに宿泊される復興事業従事者の方々に、薪のお湯で温まって欲しいです。 それが、震災直後の生き延びるための期間中、我々避難所生活者を温めてくれた薪ボイラーへの恩返しです。
災害からの復興という歴史は、これからもつづきます。 吉里吉里国はそのストーリーの1頁に、「復活の薪ボイラー」を挿入し、被災地の子ども等に語り継いでいきます。
ホワイトベースに集まる方々は、みんな家族です。
ここで暮らしていこうと決めた私たちと、一緒になって街づくりに携わってくださる大切な人たちです。
おおつちの海や山、まっ白い根拠地に湧く薪の湯、そして普通の吉里吉里人が皆さまをお待ちしています。 共に生き、共に学びましょう。
美しい街とは、どういう街なのでしょう。 名もない普通の人たちが、汗と祈りを籠め長い年月をかけて創られた街ではないでしょうか。 私たちも普通の人間でありつづけながら、美しく生きていこうと思います。
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